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日本細見紀行 

日本各地の旅日記
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我々は誰一人、来年どこにいるかわからない。そうそのとおり。

3日目 2016年9月4日  稚内

 夏に別れを告げる冷たい雨が降っていた。車が道路の水をはねる音がときどき聞こえてきた。民宿なかやまの部屋。

 遅く起きて歯を磨き、テレビを付けてみた。SHISEIDOとSUZUKIのコマーシャルが流れたあと、『東野と岡村の旅猿9』夏の北海道の旅旭川編をやっていた。ゲストは優香である。3人がラーメンを食べていた。局は札幌テレビ(STV)である。

 11:10頃、上士幌町役場に電話を入れ、タウシュベツ橋について尋ねてみた。

 国鉄士幌線跡にはいくつかのアーチ橋が残っている。そのなかでタウシュベツ川に架かる橋は、糠平湖の水かさによって見え隠れする。半ば遺跡のようになっており、毎年、今年が見納めではないかといわれている幻の橋である。

 そこに行くためには森のなかの柵に掛かっている鍵をはずしてもらう必要がある。そのためツアーに参加したほうがよい。早朝にタウシュベツ橋だけを見に行くツアーがあるのだが、問題は糠平湖の水かさである。毎年7月からは水かさが増していて夏には水没していることが多い。稚内に行くことを決めてから水没していないことを期待していたが、今年は短期間に3つの台風が上陸した。

 水没しているだろうとは予想していたが、ぎりぎりまで待って確認したあとどうするのかを決めたいと思っていた。奇跡的に水没していないのなら、明日旭川に着いてバスで移動し、明後日の朝に行きたい。そうなることを考慮したスケジュールにしていた。

 結果は予想したとおりだった。今年は、7月に橋の一部は見えていたそうである。現在タウシュベツ橋は水没中である。インターナショナル・レスキューのサンダーバード4号を呼ぶわけにはいかない。

 8月に水没していなかった年もあったという例外だけを頼りにしている私の質問が常識を欠いたものであることを承知している。もともと7月くらいから水没し始める上に台風のあとに電話をしているのだ。常識的に考えて水没している。そういう非常識な相手に親切で丁寧な応対してくれた上士幌町役場には感謝している。

 これであきらめがついた。あきらめをつけるために電話したようなものである。撤退するときは理由が必要なのだ、自分を納得させるためだけの。

 旭川から糠平湖に行かないことが決まった。目的地は札幌になった。スケジュールに余裕ができた。

 12:00過ぎ、雨はほとんど止んだ。みんしゅく中山の周辺を歩いてみた。

 水没していないみんしゅく中山は沈没するにはよいホテルである。そういう雰囲気である。Wifiは問題ないし、一部の民宿にありがちな拘束感がない。ざっくばらんでさばけた雰囲気である。漫画『沈黙の艦隊』や『孔雀王』だってある。読み始める前には最終巻まで揃っているかどうかを確認しておく必要はある。

 北防波堤ドームは近かった。

 ホテルサハリンも近い。ホテルサハリンに泊まるかもしれないと思った、と昨夜Iさんに言われた。稚内の宿泊先を探しているとき、ホテルサハリンに心が動いたが、より安い民宿なかやまに決めた。

 稚内駅は稚内駅前バスターミナル、稚内市観光案内所、Tジョイ稚内、まちづくり稚内、セレクトベーカリーなどが入る複合施設になっている。こういう都会風の施設を造られるとJR北海道もおいそれと宗谷本線を廃線にするわけにはいかないだろう。

 観光案内所で尋ねてみた。サハリン航路は1ヶ月半だけ動いているらしい。期間は8月から9月中旬まで。高速船のような船で定員は少ない。急きょ実施が決まったので、知らない人は多いらしい。根室市の発表を注視していた私も知らなかった。総代理店の北海道サハリン航路株式会社は稚内市の会社であるが、運航会社の公開有限会社サハリン海洋汽船の所在地はホルムスクになっていた。

 施設内の「食事処ふじ田」で稚内丼(アワビ、タコ)を食べた。やや粗削り味な丼である。

 複合施設の1階のテーブルで旅日記を書いていた。IさんとT君がやって来た。

 稚内に入る前に、稚内で行くところをIさんと相談していた。お互いの行っていないところに行くというふうになったが、2人ともほとんどの場所には行っている。結局、Iさんの行っていない瀬戸邸になった。T君は行ったことがあった。

 瀬戸邸の案内人はユニークな女性だった。以前私を案内してくれた人ではなかった。最近T君を案内した人でもなかった。案内の内容は以前とまったく異なったのはT君も私も感じたことである。どこがどう違ったのかをうまく説明することができない。

 新駅舎内の「食事処ふじ田」は旧駅舎にもあったことを古い写真で発見した。

 北海道は昔、「北加伊道」と呼ばれていた。幕府の命で蝦夷を調査した松浦武四郎の話はおもしろかった。アイヌ語を基にして地名などに漢字が当てはめられていったが、「北加伊道」は政府に却下されたらしい。

 喫茶YOUに入った。なかはリニューアルされ、きれいになっていた。2014年6月にこの喫茶店に入りかけたことがあったが、満席だったので出てきた。

 話はもちろん昨日の続きである。稚内のこと、旅のこと、今後のこと。「今後のこと」≒「今後の旅のこと」である、もちろん。

 Iさんが言った。我々は誰一人、来年どこにいるかわからない。そうそのとおり。

 T君は17:00から仕事にもどらなければならない。喫茶YOUを出て、Iさんと稚内駅の2階でアイスクリームを食べた。

 18:00頃、Iさんと別れ1人でANAクラウンプラザホテルのレストラン「日本料理雲海」に入った。懐石がおいしいことと全体的に安いことなどをあらかじめ聞いていた。1時間ほど前に別れたT君がウエイターをやっていた。何も知らないふりをしてわざとらしく注文した。それは難しい所作である。

 音威子府蕎麦と海老の天ぷら。

 音威子府蕎麦は黒かったが、こういう味だったとは思わなかった。なんといっても23年前に食べたのは音威子府蕎麦の駅蕎麦である(音威子府の町のなかで、黒い蕎麦を食べることができるのは駅のなかの常盤軒だけである)。地味にうまかった。派手にうまい蕎麦があればの話だが。

 天ぷらもうまかった。

 19:00過ぎに民宿なかやまにもどった。

 一日中、カメラは安定しなかった。5回シャッターを切った場合の有効写真は1枚ぐらいだった。この日はほとんど出かけなかったので有効写真は30枚ほどにしかならなかった。

 さてお気づきの皆さまも多いと思うが、ここまで1枚の写真もアップしていない。

 この日に撮った写真を削除してしまった。削除したのは翌日の(=明日の)早朝の列車のなかである。おそらく明日の旅日記はその事情説明から始まるだろう。30枚のうちの1枚だけは送っていたのでネット上に残っていた。それは2016年9月4日に稚内にいたことを示す貴重な1枚となった。

 たかだか写真の削除である。痛恨の極みとは言いたくない。しかし別の言葉が見つからない。見つからない言葉を探す意味はない。


 下の写真はすべて過去のものである。

 1978年9月の稚内周辺。

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  1993年8月の稚内周辺。

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 2002年8月31日の稚内周辺。

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 2014年6月24日、25日の稚内周辺。

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