FC2ブログ

日本細見紀行 

日本各地の旅日記
2018年10月 ≪  123456789101112131415161718192021222324252627282930 ≫ 2018年12月
TOPスポンサー広告 ≫ ダイハツCMの「ベタ踏み坂」を渡る。TOP島根 ≫ ダイハツCMの「ベタ踏み坂」を渡る。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | Comments(-) | Trackbacks(-)

ダイハツCMの「ベタ踏み坂」を渡る。

5日目  2015年4月26日  知夫村  境港  松江

 朝ご飯のとき女将さんと、昆布やめかぶの話になった。この辺りの海ではどこでも採れるらしい。今日横浜に帰るのなら昆布を持っていきますかと言われた。もう少し島根を周ると伝え断ることになった。1泊2食付きで7,800円を払い、9:50頃になかはま荘をチェックアウトした。

CIMG7450.jpg

 河井の地蔵さんの水に立ち寄った。いろはすのペットボトルに河井の湧き水を入れた。

CIMG7451.jpg

 来居港に向かう道路の片隅に小さな小屋があった。昨日私はその小屋をバス停だと思ってしまった。ドアには1日1便のバスの時刻表が貼ってあったし、なにより見た感じがバス停だった。そのあとたぶんあれは図書館だったのだろうと思い直した。

 来居港に行く前にもう一度なかを覗いてみた。蔵書は2、300冊だった。これだけ少ない蔵書のなかで、少し古いとはいえ、例えば「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(村上春樹)、「下町ロケット」(池井戸潤)、「桐島、部活やめるってよ」(浅井リョウ)を偶然に揃えることはできない。内部を見回すとやはり図書館のようだった。図書館の看板はなかったけれど。

CIMG7372.jpg

CIMG7454.jpg

CIMG7455.jpg

 思い出すのは加計呂麻島(鹿児島県)の瀬相港のバスの待合所だ。なかに図書館らしきものがあったのだが、おそらくバスを待つ人のためにバス会社が本のコーナーを設置したのだろう。



DSCF0229.jpg

 ↑上の写真は加計呂麻島瀬相港/バス待合所のなか 2007年1月撮影


 こういうものは全国的には珍しくないのかもしれない。JR西日本の和歌山線と南海電鉄高野線の共同管理である橋本駅(和歌山県)は待合室を図書コーナーにした。地元の有志による寄贈などで成り立っていて蔵書数はおそらく1,000冊を越えている。しかし寄付による蔵書なので知夫村のようにベストセラーまたはそれに近いものを揃えているわけではない。

 隠岐汽船のフェリーしらしまは10:50前に来居港に入港してきた。出航が10:55である。20人ほどが乗船すると慌ただしく出航した。境港までの運賃は3,240円。

CIMG7459.jpg

CIMG7460.jpg

 2時間25分で日本海を渡った。境水道大橋の下を潜ったフェリーしらしまが境港に着いたのは予定より2分早い、13:18だった。



 境港でやることがあった。

 4月23日の日記の最後の1行に「まさかの出来事が待っていた」と書いた。境港でやることはこの出来事への対処である。4月23日にチェックインした民宿喜兵衛の部屋で気がついた。携帯がなくなっていた。

 《4月23日19:00過ぎ》

 ポケットにもリュックのなかにも携帯はなかった。落としてしまったことを納得するのに数分かかった。民宿喜兵衛(きへえ)の女将さんに事情を話し電話を使わせてもらった。まず自分の携帯に電話を掛けたが、つながらない。電源が切られているか、電波が通じないところにいるといった音声が流れた。私はその日の朝、ホテルを出るときに携帯の電源を切っていた。2ヶ月ほど前から迷惑メールが多くなり、携帯を見ることに嫌気がさしていた。この3週間ぐらいで携帯の電源を切る回数が増えていた。最後に携帯を確認したのは、今朝ホテルをチェックアウトしたときだ。一応ホテルビジネスインよなごに電話をしてみた。部屋に忘れ物はなかったらしい。再度、部屋のなかを探してもらいたかったが、その部屋には新たな宿泊者が入っているということだった。清掃の人から忘れ物情報はなかったというので、あきらめた。ホテルビジネスインよなごの部屋に置き忘れたとは思っていなかった。どこか別のところで失くしたのだろう。民宿喜兵衛ではネットがつながらなかったので、ドコモの紛失の届け先を検索することができなかった。

《4月24日18:00頃》

 浦郷方面行きのバスを待っているフェリーターミナルでwifiに接続できた。31時間ぶりである。ドコモのサイトを開くことはできた。サイト上で通話の使用停止の手続きを行った。携帯がどこにあるのかを探すサービスを利用したが、電源が切られているか通話のできない地域にいる通知を受けた。携帯がどこにあるのかわからなかった。1時間後にチェックインした民宿福来朗で電話を借り、ドコモに連絡を入れてみた。回答は同じだった。

《4月25日13:30~》

 携帯を失くしたのは、4月23日9:00~19:00である。携帯はリュックのなかに入れてあったので、リュックからなにかを出したときにいっしょに出した可能性がある。リュックにはポケットwifiを入れてあった。形状は携帯と似ているので、パソコンをネットにつなごうとしたとき、ポケットwifiといっしょに出した可能性があった。

 境港でやるべきことをやる。

〚JR境港駅〛4月23日、後藤駅構内と後藤駅10:43発の列車内に携帯の落し物がなかったかの確認をしてもらった。

〚隠岐汽船のオフィス〛4月23日境港港14:25発のフェリーしらしま船内で携帯の忘れ物がなかったかを確認してもらった。

〚観光案内所〛境港市内循環バス「はまるーぷバス」の運営先と警察の連絡先を尋ねた。「はまるーぷバス」の運営先には観光案内所のスタッフが連絡を入れてくれた。

〚みなとさかい交流館〛インターネット上にある「鳥取県警察本部の落し物・忘れ物検索」サイトにアクセスをして遺失物のチェックをした。該当するようなものはなかった。

〚境港交番〛携帯の遺失物の届け出がなかったかを確認してもらった。境港交番に携帯の遺失物はなく、境港警察署に電話をしてくれと言われた。境港警察署への電話で遺失物紛失届を受け付けてもらった。

CIMG7465.jpg

 観光案内所のスタッフはとても気をつかってくれた。電話ボックスから境港警察署に電話をしているときにも声を掛けてくれた。

 境港でやるべきことを全部やった。失くした携帯が私の手元にもどってくることはないだろう。



 観光案内所で、縁結びパーフェクトチケットを買った。3日間有効で3,000円。一畑電車、一畑バス、松江市営バス、レイクライン(松江市内の観光専用ミニバス)、空港連絡バスに乗ることができる。

 松江には今日中に着けばいい。みなとさかい交流館の2階に鳥取県まんが王国官房が主催する「まんが王国とっとり」の部屋があった。3人の漫画家の展示があった。水木しげる(境港出身)、青山剛昌(北栄出身)、谷口ジロー(鳥取出身)の3人だ。「名探偵コナン」の作者である青山剛昌に興味はないが、谷口ジローが鳥取市出身だったとは知らなかった。谷口ジローの名前を知っている人はあまりいないだろう。「遥かなる町へ」は倉吉の町並みが描かれている、アングレーム国際漫画際のベストシナリオ賞を受賞した作品だ。アングレーム(フランス)に立ち寄ったことがあった。しかしなにより谷口ジローの傑作は「坊っちゃんの時代」(原作/関川夏央)である。今までに3,000冊の書籍をブック・オフに売ったが、「坊っちゃんの時代」を売ることはできなかった。

CIMG7464.jpg

 少し時間はあるので、また水木しげるロードを歩いてみた。

CIMG7472.jpg

CIMG7466.jpg

CIMG7123.jpg

CIMG7120.jpg

CIMG7471.jpg

CIMG7468.jpg

 駅前にもどりバスの発車時刻を確認した。うかつだった。まさか松江駅行きの最終バスが16:00発だったとは。駅前のバスターミナルに着いたのは16:03だった。もっと遅くまで松江行きのバスがあるだろうと思っていたが、甘かった。JR境港駅で確認すると、米子経由の松江までの列車の運賃は1,000円だった。せっかく縁結びパーフェクトチケットを買ったばかりだというのに。

 そのあと松江行きのバス乗り場の近くに八束町行きのバスを見つけた。最終バスは16:20発だった。境港から八束町行きのバスは、縁結びパーフェクトチケットのフリー区間ではないが、八束町と松江駅を結ぶバスは対象区間内であるとチケットには記載されていた。八束町は中海にある大根島と江島から成る町で、2005年に他の町村とともに松江市と合併した。日本一の牡丹の里として売り出している町だ。

 観光案内所にもどった。境港から八束町へバスで行った場合の、八束町のバス停と八束町から松江行きのバスが発車するバス停が同じかどうかを尋ねてみた。スタッフはすぐに調べてくれた。境港からのバスの着く八束中央バス停から松江駅行きのバスが発車するらしい。16:20に八束町行きのバスは発車した。八束町の牡丹祭りのために運行されていた臨時バスだった。八束町まで200円。

 いわゆるバスではなく、小さなバンだった。16:20発は1日5本運行されているバスの最終便だった。バスのなかで尋ねてみた。

 《ベタ踏み坂》を通りますか?
 通ります。今まで通ったことは?
 ありません。今日が初めてです。
 今日はお客さんが1人(私だけ)なのでベタ踏み坂で停まりましょう。たぶんどこかで時間調節をしないといけないので

 結局松江駅行きのバスに乗れなかったことはラッキーだった。境港から松江駅行きのバスもこのベタ踏み坂を通るはずだが、おそらく大きな普通のバスである。《ベタ踏み坂》で停まってくれるはずがない。《ベタ踏み坂》は境港と江島の間に掛かる江島大橋のことである。豊川悦司と綾野剛が出演していたダイハツCMである。2014年2月頃によくテレビで流されていた。

 橋の手前からバス(バン)は加速した。どんどん坂を登っていった。橋の中央部で少し平らなところがあり、そこが頂上でもあった。橋の機能美と中海が調和されて見えたが、それはほんの1、2秒のうつくしくエキサイティングな風景だった。

CIMG7473.jpg

CIMG7475.jpg

 2014年2月16日に〚ダイハツCM。《ベタ踏み坂》と♪美しい人よ♪〛というタイトルで書いた文章がある。http://asiancafe9999.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
 
 江南大橋を渡ったところでバスを止めてくれた。八束町側のほうが急こう配なのでそうしてくれたのだ。30秒ほど時間をもらって写真を撮影した。反対側の歩道のほうが撮影するにはいい場所だと思ったが、車が次々と猛スピードで橋を降りてくるので道路を渡ることはできなかった。バスに停まってもらっているので、あまり時間を割くわけにはいかなかった。橋を正面から見ることができず、いい写真を撮ることはできなかった。

CIMG7476.jpg

CIMG7479.jpg

CIMG7478.jpg

 バスにもどってドライバーに礼を言った。

CIMG7492.jpg

↑上の写真はポスターである。こういう写真を撮りたかった。

 境港駅から25分ほどのところに八束中央バス停はあった。周りは住宅街だった。近くに由志園という日本庭園があった。入園料が必要な日本庭園だった。なかには牡丹の館と日本庭園があるらしい。「牡丹と雲州人参の里」というのが由志園のキャッチフレーズのようだ。周辺には牡丹の販売店がいくつもあった。牡丹祭りの今日、夕方であっても牡丹を買いにきている人たちはいた。

CIMG7482.jpg

CIMG7486.jpg

CIMG7488.jpg

 中海の向こうにうっすらと大山が見えた。

CIMG7493.jpg

 17:40の松江駅行きのバスに乗った。

CIMG7489.jpg

 50分近く乗って松江駅に着いた。松江駅の1日の乗車人数は4,500人ぐらいで、県庁所在地としては山口駅に次いで利用が少ない。駅前にホテルはあったが、繁華街らしいものはなかった。駅裏には小さなホテルがいくつかあっただけだ。駅ビルのなかのレストランで、牛肉ぶっかけとろろうどんを食べた。

CIMG7497.jpg

CIMG7499.jpg

 今日の宿泊はカプセルホテルである。サウナ25は松江駅の裏側にあった。1泊の宿泊料3,210円をネットで支払ってあった。カプセルのなかにコンセントはなかったが、宿泊客は少なく廊下の多くないコンセントを自由に使うことができた。wifiは問題なくつながった。

CIMG7500.jpg
スポンサーサイト

Comment

編集
いつも楽しく読ませて頂いております
携帯を無くされたようで、大変ですね、出て来る事を願っています
あの坂は、松江から米子空港行きの空港バスで登った事があります
夜だったのですが、前方に見える巨大な構造物が段々近付くスリルがありました
ところで松江から等距離にある米子空港は鳥取県で出雲空港は島根県ですが、空港の雰囲気は全然違いますね
呑んで楽しい米子と厳かな出雲と言う感じです
2015年05月02日(Sat) 06:49
No title
編集
Maxさん。いつも楽しくお読みいただき、あろがとうございます。

携帯については届け出が遅れて出されることがあるので、2週間ぐらい待ったほうがいいかも、と警察には言われているので、あと数日は待ちます。とっくに諦めていますが。

ベタ踏み坂を走ったことがあるのですね。
米子空港は利用したことはないのですが、米子鬼太郎空港というくらいですから、楽しい雰囲気だというのは想像がつきます。
2015年05月03日(Sun) 15:38
編集
コメントありがとうございます
空港の件は鳥取と島根の違いと言うより
商都米子と神話の郷への入口の出雲空港の違いを感じます
なお最近は松江でお客様に会う際は、同じ島根県内の出雲空港から来たと答える様にしています
こっちの方が受けが良い事を実感しています
2015年05月03日(Sun) 23:19
No title
編集
Maxさん。

米子は2度目だったのですが、たしかに商売っ気を少し感じました。出雲はおっとりしてますね。今まで行った都道府県のなかで一番おっとりしているかも。

松江の人に会うときは、出雲空港のほうが受けが良いというのは驚きです。でも島根対と鳥取はある意味、ライバルですもんね。茨城対栃木みたいな(笑)
それにしても仕事の場合は気を使いますね(笑)
2015年05月04日(Mon) 23:22












非公開コメントにする
Trackback

Trackback URL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。